2016年2月22日月曜日

113 番目の元素と私のささやかな関係 (Small Relationship between Element 113 and Me)

[The main text of this post is in Japanese only.]


今年もわが家に咲いたセイロンベンケイの花。2016 年 2 月 14 日撮影。
Flowers of air plant bloomed in my home also this year. The photo was taken on February 14, 2016.

113 番目の元素と私のささやかな関係

 2016 年元旦の新聞を開くやいなや、「おっ、知っている人だ!」と思った。原子番号 113 の新元素をめぐって 10 年にも及んだ命名権争いについて、理化学研究所の研究チームに軍配が上がったことを報じた記事が目に入り、その記事の写真を見てのことである。写真には、同研究チームのリーダー、森田浩介・九州大教授が、元素周期表の 113 番目の位置を笑顔で指さす姿があった。

 私が森田氏を知ったのは、インターネット・サイトの間違いによる偶然からであった。このところ毎日のように活用している研究者の交流サイト ResearchGate への参加を勧めて下さったのが森田氏だった。ResearchGate サイトは、各個人登録者のサイト内ページに、発表論文や発表論文を引用した論文を自動的に集めてくれる(未登録者のページも仮に作られて、そこに同様なデータが集められている)。そして、自分の論文の共著者宛に登録勧誘メールを発送することを、登録者が「望む」という意味のボタンを押すだけで、サイトが代行してくれる。その勧誘メールが森田氏から ResearchGate 経由で私に届き、その有用なサイトを使い始めることになったのである。

 実際には共著論文のない関係でありながらも森田氏からの勧誘が届いたのは、私の共著者の一人にファースト・ネームを頭文字だけ書くと森田浩介氏と同じになる森田健治氏がいて、後者との共著論文数編が間違って前者のページに集められており、共著者への一斉発送の宛先に私も含まれることになったからである。

 私は勧誘メールに対して ResearchGate 経由で、英文のお礼メールを森田浩介氏に送り、その中で、「ただし、私は貴殿の共著者ではありません。森田健治氏との共著論文が貴殿のところに紛れ込んでいるのです」と連絡しておいた。しかし、森田浩介氏は、忙しくて ResearchGate から頻繁に届くメールはまとめて無視しておられるのか、森田健治氏の論文をそのままにしておられた。それで、私の ResearchGate サイトのプロフィール・ページに、同サイトを使用している中で共著論文の多い人として、森田浩介氏の名と顔写真が存在し続けていた。

 元旦の新聞を見た私は、森田浩介氏宛に、原子番号 113 の新元素の命名権獲得をお祝いするメールを早速送るとともに、その機会を利用して、「森田健治氏と私のこれこれの共著論文が ResearchGate サイトの貴殿の論文リストのこれこれのページに誤って集められているので、お暇の折に削除していただきたい」ということを、新年早々ながらお願いした(これも英文で)。1 月中頃にふと気がつくと、私のプロフィール・ページから森田浩介氏の写真が消えていた。返信はないながら、森田浩介氏は私の依頼に応じて下さったのである。2013 年に ResearchGate サイトを使用開始して以来の、間違った共著関係が整理出来て、ようやくすっきりした次第である。(プロフィール・ページに影響はないものの、他にもいくつか、共著者でない同名の人のところに論文が誤って集められているらしいふしがある。)

(2016 年 2 月 23 日、一部修正)

0 件のコメント:

コメントを投稿